再読・ウェブ進化論

アレの続きです。
『私塾のすすめ』は読み終えているのですが、
「私塾のすすめ」(齋藤孝との共著)、いよいよ発売です(My Life Between Silicon Valley and Japan)
『ウェブ進化論』から順に紹介していくべきなので、読み直していました。
ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)
重要部分を引用のためにテキスト化しながら。
ところが、たくさんあり過ぎていつもの調子で紹介していくと引用過多になりそうな雰囲気に。
という訳で、今回は少し方向性を変えて。
まず目次。

序章 ウェブ社会―本当の大変化はこれから始まる

第一章 「革命」であることの真の意味

第二章 グーグル―知の世界を再編成する
 1 グーグルの実現する民主主義
 2 インターネットの「あちら側」の情報発電所
 3 グーグルの本質は新時代のコンピューター・メーカー
 4 アドセンス―新しい富の分配メカニズム
 5 グーグルの組織マネジメント
 6 ヤフーとグーグルはどこがちがうのか

第三章 ロングテールと Web 2.0
 1 「ロングテール現象」とは何か
 2 アマゾン島からアマゾン経済圏へ
 3 Web 2.0・ウェブサービス・API公開

第四章 ブログと総表現社会
 1 ブログとは何か
 2 総表現社会の三層構造
 3 玉石混交問題の解決と自動生成秩序
 4 組織と個とブログ

第五章 オープンソース現象とマス・コラボレーション
 1 オープンソース現象とその限界
 2 ネットで信頼に足る百科事典は作れるか
 3 Wisdom of Crowds

第六章 ウェブ進化は世代交代によって
 1 インターネットの普及がもたらした学習の高速道路と大渋滞
 2 不特定多数無限大への信頼

終章 脱エスタブリッシュメントへの旅立ち

以前の私と同じような環境にいる方には是非、読んでもらいたい。
普段、あまりこういう事は言わないのですが、まだ読んでいなかったら危機感を感じて欲しいと思います。
あの頃の私のように。


手元にある『ウェブ進化論』には、

二〇〇六年四月一〇日 第九刷発行

とある(2006/2/10 第 1 刷)ので、その頃に購入したのだろう。
 WarlockReport > Archives > April 2006
その頃、shunmi はウェブとは遠く離れた分野での仕事をしていた。
リュートレイクに流されて半年ほど経過した時期にあたる。
まだ次の手を考えるまでには至っていないが、少しずつ違和感を覚え始めていた頃だ。
そんなタイミングで shunmi はこの本を手に取った。
読み終えた後、ウェブ世界に広がる希望を感じた。
元々 shunmi はインターネットの善なる力に触れてこの世界に入ってきたのだ。

日本の場合、インフラは世界一になったが、インターネットは善悪でいえば「悪」、清濁では「濁」、可能性よりは危険の方にばかり目を向ける。良くも悪くもネットをネットたらしめている「開放性」を著しく限定する形で、リアル社会に重きを置いた秩序を維持しようとする。この傾向は、特に日本のエスタブリッシュメント層に顕著である。「インターネットは自らの存在を脅かすもの」という深層心理が働いているからなのかもしれない。

しかし、それゆえに自分が置かれている環境と、そこにいる自分自身に対して強い危機感がもたらされた。
当時の開発環境は下請けゆえにネットにすら繋がっていなかった。
それは仕事に対する違和感を増大させていく。
リュートレイクに流れる前、ジュノで仕事をしていた頃、大手 SIer の製品よりも、オープンソースに圧倒的な魅力を感じていた。
ソースコードが公開(ということは仕様も、事例も、関連情報も公開)され手の届く場所にある、という事実は作り手にどれほどの恩恵をもたらすか。
プログラムに限らず、何かしらのモノ作りを経験した人には分かるだろう。
そして、孫請け以下の企業、あるいは新規参入企業でも、その気があればオープンソースを利用して自前のシステムやサービスを開発することができる。

その「力の芽」が「持てるもの」によって忌避される類のものである一方、「持たざるもの」にとってはもの凄い武器であるときにその「力の芽」は着実に育つ

このオープンソース(本書ではより広い意味で使われている)にインターネットとチープ革命を加えて、本書では三大潮流としている。

旧来の考え方で営まれるビジネスや組織に対して、この三大潮流は破壊的に作用する傾向が強い。慣れ親しんだ仕事の仕方を変えずにいると、年を経るごとに少しずつ少しずつ苦しくなっていく。しかし三大潮流に抗するのでなく、その流れに乗ってしまったらどうだろう。その流れが行き着く先を正確に予想することはできないが、流れに身を任せた知的冒険は、きっと面白い旅にななるのではあるまいか。

しかし、ビジネスとしては今なお SIer にぶら下がっていた方が安定、という現実。

「時代の変化」への鈍感さ
これまでの慣習や価値観を信じる「迷いのなさ」
「未来は創造し得る」という希望の対極にある現実前提の安定志向
(これらは『私塾のすすめ』より)

そういう世界で「ゆでがえる」になるのは納得できなかった。
結局、shunmi はそこを出ることにした。
そんな世界と闘おうなんて思いもしなかった(無駄だから嫌いなんだ。無駄無駄無駄…)。
2007 年 11 月のジュノ。

ウェブ時代の意味を描いた『ウェブ進化論』と対になった「その時代に生まれる新しい生き方の可能性」をテーマとした本を、いま時をおかずに書かなければと思ったのだ。

著者がそう語る『ウェブ時代をゆく』を shunmi は手に取ることになる。
ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687)
出版そのものを知らなかったが、発売されたばかりの『ウェブ時代をゆく』をリアル店舗で目にした時、運命じみたものを感じた(つづく)。

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    • B
    • 2008年 5月 25日

    端的に言えばこういうことですかね。
    http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/e4391dbc2cedccfac7d3b57061b2ab14
    http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/10190e3f2f75d1e34365df52db1a3a0e
    転職の理由そのものは前向きだったとはいえ、確かにこういう世界から抜け出したかったという潜在意識は否めず。

  1. > 転職の理由そのものは前向きだったとはいえ、確かにこういう世界から抜け出したかったという潜在意識は否めず。
    私もその前向きさを、これからの自分で証明しないと。

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